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* 教員向け/OneDriveの共有モデルを理解する [#t4bf56bf] >注意: 筆者の現時点 (2020 年 4 月) の理解に基づいて書いています。 不正確な箇所や誤りがあるかもしれませんので、 あくまで参考程度にとらえてください。 ** OneDrive のファイルフォルダ共有機能 [#e0b56d1e] OneDrive において、''非常に便利で、また同時に非常にわかりづらい''のがファイルやフォルダの共有機能です。 Google Drive や DropBox に慣れている人が、 OneDrive のファイル / フォルダ共有機能を使おうとすると大変混乱すると思います。 それは、 >OneDrive と他のメジャーなオンラインストレージサービス (Google Drive や DropBox) では、''ファイル / フォルダ共有のモデルがぜんぜん違う'' からです。 ** Google Drive や DropBox の共有モデル [#n587bd41] まず、''素直でわかりやすい'' Google Drive や DropBox の共有モデルから説明します。 Google Drive や DropBox における「共有」の概念は単純で、 ファイルや、フォルダが''それぞれ「共有」に関する単一の状態''を持っています。 以下、あるファイルもしくはフォルダ (オブジェクト X と呼びます) について考えます。 Google Drive や DropBox における「共有」の概念は単純で、 オブジェクト X は基本的に''以下のいずれか一つの状態''を取ります。 - 非共有状態 (所有者のみがアクセス (読み書き) できる状態) - 共有状態 (所有者とそれ以外のユーザがアクセスできる状態) -- 特定のユーザとの共有状態 (読み出しのみ、読み書き両方の 2 種類あり) -- リンクを知っているすべてのユーザとの共有状態 (読み出しのみ、読み書き両方の 2 種類あり) オブジェクト X の共有リンクは、''オブジェクト X を差します''。 例えば、Google Drive における https://docs.google.com/forms/d/... という共有リンク (URL) はオブジェクト X を意味しています。 オブジェクト X の共有状態にかわからず、共有リンクは同じです。 オブジェクト X が共有状態であれば、 上記の URL でアクセスできますし、 オブジェクト X が非共有状態であれば、 上記の URL にアクセスしてもオブジェクト X は読み書きできません。 従って、 + オブジェクト X を何らかの「共有状態」に設定する + オブジェクト X の共有リンク L を取得し、それを知人 A に送付する + 「しまった、''間違って編集可で共有していた!''」と気づく + オブジェクト X をあわてて''編集不可の状態に変更''する + 知人 A が共有リンク L でアクセスすると''編集できなくなっている'' という動作になります。大変わかりやすい仕組みです。 ** OneDrive の共有モデル [#q567f7a1] OneDrive の共有モデルは、 上記のものとはずいぶん違います。 柔軟性が高いといえばそうなのですが、 ''複雑で直感的ではない''共有モデルになっています。 OneDrive では、単一のオブジェクトに対して、 複数の共有リンク L_1, ..., L_N を持つことができ、 ''それぞれの共有リンクが異なる共有状態を持ちます''。 初期状態では、オブジェクト X は誰とも共有されていない (所有者のみが読み書き可) 状態ですので、 共有リンクは一つも存在していません。 OneDrive では、ファイルの所有者が OneDrive 上で、 ''「リンクをコピー」を選択した瞬間''に共有リンク L_i が生成されます (画面上には確かにグリーンのアイコンで「リンクが作成されました!」と毎回表示されています)。 「リンクを知っている関西学院のすべてのユーザー」で「リンクをコピー」を クリックした瞬間に一つ共有リンクが生成されます。「リンクを知っているすべての ユーザー」で「リンクをコピー」をクリックした瞬間に''また一つ共有リンクが生成されます''。 「リンクを知っているすべてのユーザー」で、 「編集を許可する」のチェックを外して、 「リンクをコピー」をクリックした瞬間に''またもう一つ共有リンクが生成されます''。 つまり、オブジェクト X には、共有状態ごとに複数の共有リンク L_1, ..., L_N が生成されます。 つまり、それぞれの共有リンク L_i は、ある共有状態に対応しており、 - 共有対象が「リンクを知っているすべてのユーザー」、「リンクを知っている学校法人関西学院のユーザー、規定のアクセス権を持つユーザー、特定ユーザー」 - 編集の許可、不許可 - 「リンクを知っているすべてのユーザー」の場合は、その有効期限 - 「リンクを知っているすべてのユーザー」の場合は、パスワードの設定 の状態によって違う URL となります。 OneDrive で共有リンクが「毎回異なって変だなあ……」と不思議に思うのはこのためです (上記の理由により、OneDrive で''同じ共有設定で共有リンクを生成した場合は同じ URL になります'')。 オブジェクト X の内部状態として、 これまでに生成された共有リンク L_1, ..., L_N があり、 それぞれの共有リンク L_1, ..., L_N は、オブジェクトへのアクセス権の違いに対応しています。 従って、 + オブジェクト X を何らかの「共有状態」に設定する (共有リンク L_1 が生成される) + オブジェクト X の共有リンク L_1 を、知人 A に送付する + 「しまった、''間違って編集可で共有していた!''」と気づく + オブジェクト X をあわてて編集不可の状態に''変更するつもり''で、実は別の''共有リンク L_2 を生成しているだけ'' + 知人 A が共有リンク L_1 でアクセスすると''当然編集できてしまう'' という挙動になります。 上記のような場合、OneDrive で取るべき行動は、 + オブジェクト X を何らかの「共有状態」に設定する (共有リンク L_1 が生成される) + オブジェクト X の共有リンク L_1 を、知人 A に送付する + 「しまった、間違って''編集可で共有していた!''」と気づく + オブジェクト X の''共有リンク L_1 を削除''する (「共有」→「アクセス許可の管理」から共有リンク L_1 を削除できる) + 知人 A が共有リンク L_1 でアクセスしても無効なのでアクセスできない になります。 OneDrive の共有モデルは、 お世辞にもすばらしいものだとは思いませんが、 使いこなすためにはこの共有モデルの理解が不可欠と思われます。 上記の共有モデルを理解して、 以下のような OneDrive のファイル / フォルダ共有に関するガイドを読んでもらえれば理解が 深まるのではないかと思います。 - [[外部リンク: OneDrive のファイルとフォルダーの共有>https://support.office.com/ja-jp/article/OneDrive-%E3%81%AE%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%83%80%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%85%B1%E6%9C%89-9fcc2f7d-de0c-4cec-93b0-a82024800c07]] - [[外部リンク: OneDrive for Business ユーザー ガイド>https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=56666]] ** コメント [#p184b0b2] #comment アクセス数: 現在: &online;, 今日: &counter(today);, 合計: &counter(total);[[FrontPage]]
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* 教員向け/OneDriveの共有モデルを理解する [#t4bf56bf] >注意: 筆者の現時点 (2020 年 4 月) の理解に基づいて書いています。 不正確な箇所や誤りがあるかもしれませんので、 あくまで参考程度にとらえてください。 ** OneDrive のファイルフォルダ共有機能 [#e0b56d1e] OneDrive において、''非常に便利で、また同時に非常にわかりづらい''のがファイルやフォルダの共有機能です。 Google Drive や DropBox に慣れている人が、 OneDrive のファイル / フォルダ共有機能を使おうとすると大変混乱すると思います。 それは、 >OneDrive と他のメジャーなオンラインストレージサービス (Google Drive や DropBox) では、''ファイル / フォルダ共有のモデルがぜんぜん違う'' からです。 ** Google Drive や DropBox の共有モデル [#n587bd41] まず、''素直でわかりやすい'' Google Drive や DropBox の共有モデルから説明します。 Google Drive や DropBox における「共有」の概念は単純で、 ファイルや、フォルダが''それぞれ「共有」に関する単一の状態''を持っています。 以下、あるファイルもしくはフォルダ (オブジェクト X と呼びます) について考えます。 Google Drive や DropBox における「共有」の概念は単純で、 オブジェクト X は基本的に''以下のいずれか一つの状態''を取ります。 - 非共有状態 (所有者のみがアクセス (読み書き) できる状態) - 共有状態 (所有者とそれ以外のユーザがアクセスできる状態) -- 特定のユーザとの共有状態 (読み出しのみ、読み書き両方の 2 種類あり) -- リンクを知っているすべてのユーザとの共有状態 (読み出しのみ、読み書き両方の 2 種類あり) オブジェクト X の共有リンクは、''オブジェクト X を差します''。 例えば、Google Drive における https://docs.google.com/forms/d/... という共有リンク (URL) はオブジェクト X を意味しています。 オブジェクト X の共有状態にかわからず、共有リンクは同じです。 オブジェクト X が共有状態であれば、 上記の URL でアクセスできますし、 オブジェクト X が非共有状態であれば、 上記の URL にアクセスしてもオブジェクト X は読み書きできません。 従って、 + オブジェクト X を何らかの「共有状態」に設定する + オブジェクト X の共有リンク L を取得し、それを知人 A に送付する + 「しまった、''間違って編集可で共有していた!''」と気づく + オブジェクト X をあわてて''編集不可の状態に変更''する + 知人 A が共有リンク L でアクセスすると''編集できなくなっている'' という動作になります。大変わかりやすい仕組みです。 ** OneDrive の共有モデル [#q567f7a1] OneDrive の共有モデルは、 上記のものとはずいぶん違います。 柔軟性が高いといえばそうなのですが、 ''複雑で直感的ではない''共有モデルになっています。 OneDrive では、単一のオブジェクトに対して、 複数の共有リンク L_1, ..., L_N を持つことができ、 ''それぞれの共有リンクが異なる共有状態を持ちます''。 初期状態では、オブジェクト X は誰とも共有されていない (所有者のみが読み書き可) 状態ですので、 共有リンクは一つも存在していません。 OneDrive では、ファイルの所有者が OneDrive 上で、 ''「リンクをコピー」を選択した瞬間''に共有リンク L_i が生成されます (画面上には確かにグリーンのアイコンで「リンクが作成されました!」と毎回表示されています)。 「リンクを知っている関西学院のすべてのユーザー」で「リンクをコピー」を クリックした瞬間に一つ共有リンクが生成されます。「リンクを知っているすべての ユーザー」で「リンクをコピー」をクリックした瞬間に''また一つ共有リンクが生成されます''。 「リンクを知っているすべてのユーザー」で、 「編集を許可する」のチェックを外して、 「リンクをコピー」をクリックした瞬間に''またもう一つ共有リンクが生成されます''。 つまり、オブジェクト X には、共有状態ごとに複数の共有リンク L_1, ..., L_N が生成されます。 つまり、それぞれの共有リンク L_i は、ある共有状態に対応しており、 - 共有対象が「リンクを知っているすべてのユーザー」、「リンクを知っている学校法人関西学院のユーザー、規定のアクセス権を持つユーザー、特定ユーザー」 - 編集の許可、不許可 - 「リンクを知っているすべてのユーザー」の場合は、その有効期限 - 「リンクを知っているすべてのユーザー」の場合は、パスワードの設定 の状態によって違う URL となります。 OneDrive で共有リンクが「毎回異なって変だなあ……」と不思議に思うのはこのためです (上記の理由により、OneDrive で''同じ共有設定で共有リンクを生成した場合は同じ URL になります'')。 オブジェクト X の内部状態として、 これまでに生成された共有リンク L_1, ..., L_N があり、 それぞれの共有リンク L_1, ..., L_N は、オブジェクトへのアクセス権の違いに対応しています。 従って、 + オブジェクト X を何らかの「共有状態」に設定する (共有リンク L_1 が生成される) + オブジェクト X の共有リンク L_1 を、知人 A に送付する + 「しまった、''間違って編集可で共有していた!''」と気づく + オブジェクト X をあわてて編集不可の状態に''変更するつもり''で、実は別の''共有リンク L_2 を生成しているだけ'' + 知人 A が共有リンク L_1 でアクセスすると''当然編集できてしまう'' という挙動になります。 上記のような場合、OneDrive で取るべき行動は、 + オブジェクト X を何らかの「共有状態」に設定する (共有リンク L_1 が生成される) + オブジェクト X の共有リンク L_1 を、知人 A に送付する + 「しまった、間違って''編集可で共有していた!''」と気づく + オブジェクト X の''共有リンク L_1 を削除''する (「共有」→「アクセス許可の管理」から共有リンク L_1 を削除できる) + 知人 A が共有リンク L_1 でアクセスしても無効なのでアクセスできない になります。 OneDrive の共有モデルは、 お世辞にもすばらしいものだとは思いませんが、 使いこなすためにはこの共有モデルの理解が不可欠と思われます。 上記の共有モデルを理解して、 以下のような OneDrive のファイル / フォルダ共有に関するガイドを読んでもらえれば理解が 深まるのではないかと思います。 - [[外部リンク: OneDrive のファイルとフォルダーの共有>https://support.office.com/ja-jp/article/OneDrive-%E3%81%AE%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%83%80%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%85%B1%E6%9C%89-9fcc2f7d-de0c-4cec-93b0-a82024800c07]] - [[外部リンク: OneDrive for Business ユーザー ガイド>https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=56666]] ** コメント [#p184b0b2] #comment アクセス数: 現在: &online;, 今日: &counter(today);, 合計: &counter(total);[[FrontPage]]
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