オンライン授業では、 レポートの提出を電子的な方法で行う必要があります。 ワープロ (Microsoft Word) やエディタ (Visual Studio Code、 Emacs 等) を使って、 テキスト (文字) を中心としたレポートを作成し、 それを PDF ファイルとして書き出した (エクスポートした) ものを提出する、 というのが一つの方法です。
自分の思考を言語化して、 それをテキストとして表現するというのはとても重要です。 こんがらがった頭の中を整理して、 それを日本語や英語で表現するには相応のスキルが求められます。 「自分の思考を整理して、それにふさわしい言語表現を見つけて、論理的に表現する」には日々の鍛錬が必要です。 そういう意味でも、ワープロやエディタを使って、 自身の考えをテキストで表現したレポートを作成する、 ことには意味があります。
ただし、自身の考えをテキストで表現するというのは、 「おおよそ思考が整理された後」には良いのですが、 思考錯誤の過程のメモを取ったり記録するには向いていません。 物事を深く考え、自身の発想を自由に広げてゆくためには、 「かっちり型のはまったテキスト」ではなく、 手書きのノートのような自由な表現形式のほうが向いています。
みなさんが課題に取り組む時に、 「まずワープロやエディタを立ち上げて、 レポートの一行目から順番にタイプしてゆく」というのはおそらく最悪の方法です。 前述のように、手書きのノートなどを活用し、まず自身の思考を整理し、 その整理が終わってから (考えがおおよそ整理されてから) ワープロやエディタで タイプを始めましょう。
それぞれの科目における、 レポート課題の内容 (何を答えることを求められているのか、 どのような条件が課されているか) にもよりますが、 手書きのノートをそのまま電子化 (スキャン) した PDF ファイルを作成し、その PDF ファイルを提出する、 という方法もあります。 特に、図や数式を使ったレポートなら、 ワープロやエディタで書くよりも、 手書のノートをスキャンしたほうが何倍も何十倍も効率的です。 もちろん、担当教員から作成方法の指定 (例: 「Microsoft Word で 5 ページ以内で作成せよ」) がある場合はそれに従ってください (従ってないと 0 点になるでしょう')。
以下では、iPhone 6s (iOS 13.4.1) + モバイル版 Microsoft OneDrive アプリ を 使った、手書きノートの PDF ファイル化の手順 を紹介します。 スマートフォンであれば iOS でも Android でも同じようにできると思います。
モバイル版 OneDrive アプリにおける「カメラで撮影した画像から PDF ファイルを 作成する機能」と同等の機能は、Microsoft Lens と呼ばれる別のアプリとしても提供されています。 また、Adobe のモバイル版 Adobe Scan アプリでも同様に PDF ファイルの作成が可能のようです。 Microsoft Lens は iOS および Android だけでなく、 Windows 版も提供されていますので、 ノートパソコンやデスクトップパソコンでも PDF ファイルの作成は可能です (上記は文学部の坊垣さんに教えていただきました)。 ただし、スマートフォンのカメラと比較して、 ノートパソコンやデスクトップパソコンの Web カメラは画質が良くないので、 可能であればスマートフォンを使って PDF ファイルを作成することをおすすめします。
OneDrive アプリを使って、 手書きノートをスキャンしたサンプルは以下にあります。 サンプルでは、B6 サイズ (128mm x 182mm、B 罫) のノートをスキャンしています。 もちろん、一般的な B5 サイズのノートでも問題なくスキャンできます。
最近のスマートフォンの内蔵カメラは高画質ですので、 スマートフォンだけで、 提出するレポートとしては十分な品質の PDF ファイルが作れます。 1 ページと 3 ページは「自動」フィルターを、 2 ページは「白黒 1 」フィルターをかけてあります (後述のように、 「白黒 1 」フィルターがおすすめです)。
App ストアや Play ストアから、 Microsoft OneDrive アプリをインストール してください (インストール方法の説明は 省略します)。
OneDrive アプリのアイコンをタッチして起動します。
OneDrive アプリが起動します。 画面下の「カメラ」のアイコンをタッチします。
スマートフォンのカメラが ON になりますので、 ノートの上にスマートフォンをかざします。 青枠がちょうどスキャンしたいノートの外形になるように、 スマートフォンの位置を調整します。
スマートフォンのレンズの位置 (iPhone 6s なら、 スマートフォン本体裏側の (表側から見た時の) 右上にあります) を確認して、 レンズがノートのちょうど真上に来るようにするとキレイに撮影できます。 多少ずれていても、ノートの外形を検出して OneDrive アプリ側で補正してくれますが、 できるだけ真正面から撮影するようにしてください。
画面下部が「ドキュメント」モードになっていることを確認して、 撮影ボタン (●) をタッチします。 キレイに撮影するコツは、 できるだけ明るい場所で撮る (シャッタースピードを上げる) こと、 スマートフォン本体をしっかり固定して静かに撮影ボタン (●) をタッチする (手振れしないようにする) ことです。
このまま「+ (新規追加)」をタッチして、次々の他のページもスキャンしても良いのですが、 少し手間をかけるとさらにキレイな (そしてファイルサイズも小さい) PDF ファイルになります。
画面下部の「フィルター」をタッチして、画像補正のメニューを表示します。
撮影した手書きノートの画像にあわせて、 適切なフィルターを選択します。 手書きノートがカラー (複数の色を使っている) であれば「自動」 が良いでしょう。
手書きノートがモノクロ (黒とか紺などの単色しか使っていない) なら「白黒 1 」が良いでしょう。 特に「白黒 1 」はおすすめです。 非常に読みやすく、また、 二値画像として画像を保存しますのでファイルサイズが大幅に小さくなります。
フィルターを選択したら、左上の「←」をタッチして前の画面に戻ります。
「+ (新規追加)」をクリックし、残りのページも同じように続けてスキャンします。 撮影ボタン (●) をタッチします。
さきほどと同じように各ページごとにフィルターを適用します。
カラーであれば「自動」を選択し、左上の「←」アイコンをタッチします。
すべてのページをスキャンできたら「完了 >」をタッチします。
アップロードする OneDrive 上のフォルダを選択し、右上の「チェック」アイコンをタッ チします。
PDF ファイルが無事アップロードされれば、 「ファイルをアップロードしました」と表示され、 下のように OneDrive 上に PDF ファイルが表示されます。 ファイル名は自動的に「 2020-04-26 12_21_11 PM からスキャン .pdf 」のような (やや不自然な) ものになります。 後か判別できるように、意味のあるファイル名 (例えば、 「微積分I_ レポート_2020-04-11.pdf」) に変更しておくと良いでしょう。
OneDrive アプリで、PDF ファイル (例: 2020-04-26 12_21_11 PM からスキャン.pdf) をタッチすれば、 モバイル版 OneDrive アプリ上で PDF ファイルを開くことができます。 問題なくスキャンできているか確認しておきましょう。
アクセス数: 現在: 1, 今日: 1, 合計: 22186